市民に開かれた議会になっているか~議会基本条例評価検討会

八王子市議会基本条例が3年越しの議論を経て、2013年9月議会に於いて全会一致で可決成立しました。以来4年間、一般質問における一問一答方式の導入、議会報告会の開催など、様々な取り組みがなされてきました。

条例には、「議会は、条例の目的が達成されているかどうかを、市民や有識者等の意見を聴取した上で検証を行う、その結果、見直しが必要と認めた場合は適切な措置を講ずるものとする」という条文が盛り込まれています。

市議会として、条例制定時に関わってくださった牧瀬稔さんに外部評価をお願いし、牧瀬さんの提案により、専門家1人だけの評価ではなく、複数の専門家での外部評価委員会を立ち上げ、加えて法学部で行政学を学んでいる学生の評価への参加も得、一般公開での八王子市議会基本条例評価検討会が2月16日に実現しました。

広報が行き届かなかったせいか、市民の傍聴は先着40名のところ4名でした。傍聴に行けなかった方はぜひ評価方法や結果を八王子市議会のHPにてご確認下さい。

質疑、講評の中で印象に残ったのは、議会は行政の監視と政策立案によって住民福祉の増進をはかる役割があるが、議員個人の提案が取り入れられることではなく、議会(特にの常任委員会、特別委員会)の政策立案機能が強化されるべきで、例えば常任委員会で1本条例を作ることを目的化すると良い、といった指摘がありました。

また、これからは「広報」ではなく「広告」だということ。一方的に情報を発信するだけではなく、例えば市議会だよりなら、読んでもらい伝わるように、市民に行動を促すような内容や見せ方を工夫することが必要。また市民と双方向のやりとりをし、議会は説明責任を果たすこと。情報共有に差がないように徹底的に行うこと、などがありました。

他地域の事例として驚いたのは、沖縄県議会基本条例には「議長名で米軍に立ち入り調査をする権利」が盛り込まれていること。住民のくらしを守るための大きなバリア機能を果たしているのですね。

八王子市議会は今回の検討会を経て見直しを行うのか否か、どちらにしても議会の意思を示し、市民に説明をすることになっています。どうぞ注目してください!